1. 相談の背景
財産が二か国に分散しているからこそ遺言を遺しておきたい
遺言を遺したいというお気持ちは数年前から持っていらっしゃったそうです。
そのお気持ちが強くなったきっかけは、ご両親を見送られたことということでいらっしゃいました。
ご自身の財産は居住国である海外の財産と日本国内の財産両方あるので、きちんと分けて遺言を書きたいとのことでした。
2. 相談に対する弊所の対応
公正証書遺言起案サポートプラン
何十年と海外にお住まいでいらっしゃり居住している海外における財産もかなりお持ちのお客様でいらっしゃいました。居住国でご結婚もされ、お子様もいらっしゃいます。
海外の財産はすべて奥様・お子様に引き継がせたいということでございました。
ただ、日本にもご両親から引き継いだ財産がかなりあることから、この財産の行き先を大変心配していらっしゃいました。
もし、奥様やお子様が日本の財産を引き継ぐとなると、日本の言葉や法律の問題、もちろん距離的な問題を含め手続きは頓挫してしまう、そんな負担を負わせられないとおっしゃっていらっしゃいました。
そして何より、信頼している最愛の兄に日本の財産をすべて引き継がせたいという思いをどう書面化したらいいのかということでご相談をお受けいたしました。
遺言書作成にあたっての書類収集等もすべてお任せしたいですということと、しっかり公正証書化したいという要望がありましたので公正証書遺言起案サポートプランをご提案させていただきました。
3. 結果
将来のことを今決めておくことがいかに重要かを実感したということでした。
遺言書の最終案ができるまで何度もご面談をさせていただきました。
もし受遺者が先にお亡くなりになっている場合にはどうしたらいいかということも詳細にお打ち合わせいたしました。
海外にいらっしゃいましたので、オンライン面談を実施いたしましたが、実際に対面しているかのように細かくお打合せさせていただき、スムーズに進んだことに感謝しております。
今回は、ご両親をお見送りされたことがご自身の終活に向き合うきっかけであったということでした。ご年齢を重ねられたことで、遺言書の作成ができるリミットも感じたとおっしゃっていました。
海外と日本での事前打合せとなり、お客様がご満足いくお打合せが進められるか不安もございましたが、メール含め密に連絡を取り合うことができ、最終的にご満足いただけたことにホッといたしました。
公証役場での公正証書化を終えた後に、ご家族様含めた皆様がご納得されるであろうご遺言を作ることができましたとおっしゃっていたことが大変印象的でございました。