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目線

 

 

こんにちは。

横浜支店の小澤です。

 

横浜支店が設立してから早くも10ヶ月が経ち、新しく登記業務を始めた人ばかりだった

我らが支店も、今は皆さんばっちり仕事に慣れて、チームワーク良くコミュニケーションも豊富に、

楽しく働いています。

 

 

 

私個人のプライベートの方でも、かわいい我が子は2歳半になり、

無事すくすくと成長し、

無事イヤイヤ期も到来し、

毎朝、保育園に行くことを激しく嫌がるところを、必死に説得し、

登園して頂く日々を過ごしています。

 

昇りたての朝日の光をいっぱいに浴びながら、

いつも立っているお地蔵さんに挨拶をし、

いつもぶらさがっているセミの抜け殻に挨拶をし、

キラキラと通り過ぎる山手線に手を振るころには息子の機嫌も戻っています。

保育園までは徒歩10分くらい。しかし毎日20~30分かかるのには訳があります。

 

それは突然に始まります。

 

 

「ん~?なんだぁ・・・?」

 

 

 

「ちょうちょ!!」

 

 

 

都会に住んでいると、自然や生き物に触れる機会がなくなると言いますが、そんなことはありません。

我々の通園路は恵比寿~渋谷間。まさに都会のど真ん中ですが、注意して見てみると

とても沢山の種類のが飛んでいます。

アゲハ、カラスアゲハ、アオスジアゲハ、モンシロチョウ、モンキチョウ、ヤマトシジミ・・・・

数え出すとキリがありません。

蝶がいなくなったわけではなく、私たち「大人」が蝶を気に留めなくなっただけなのです。

他にも、さまざまな種類のトリさん、アリさん、トンボさん・・・。

私たちはこんなにも多くの自然の生き物達に囲まれていたのだと驚かされます。

まだ私のヒザ小僧を追い抜かした程度の背たけの私の息子の目線には、

無限の生き物たちの世界が広がっているのです。

時にはしゃがんで目線を落として周囲を見てみるのもいいかもしれません。

 

保育園の前をいつも飛んでいるルリシジミにバイバイと手を振るころには

さっきまでの泣き虫君ももうご機嫌です。

そんな息子とバイバイをしてから、横浜支店まで出勤です。

 

 

 

 

 

横浜支店にはフレッシュな新人社員がたくさんいます。

毎朝、気持ちの良い挨拶で私を迎えてくれます。

日々、様々な登記に関する問題、疑問にぶつかっては、先輩に質問をして、

時には納得行くまで自分で考え、私も驚くほどのスピードで日々成長して行っています。

 

 

登記業務というのはやはり経験がモノをいいます。

登記と言うと、お客様の名前を登記簿に登録するわけですが、

同時にそれまでの所有者様の名義を失わせることにもなるので、

様々な法律的観点が必要となります。そのために最も役立つのは「経験」です。

私たち司法書士にとって、「経験」及びそれに伴う「知識」は大きな力なのです。

しかし、その「知識」「経験」にとらわれてしまうと、時には思わぬ落とし穴に

はまることも多いのです。

 

 

こんなことがありました。

 

 

PCを前にずっと頭をかしげながら悪戦苦闘している新人さん。

私も薄々気付いてはいましたが、あまりにも長い間格闘しているので、

ちょっと声をかけてみることに。

 

PCのモニターを見てみると・・・・

 

 

この文字が・・・・。

 

フムフム、なるほど。「藤」の字だね。

 

この「藤」の字。司法書士業界にいる方ならすぐに気付くことなのですが、

一般的に知られている「藤」の字とはちょっと違います。

右側の中段ちょい上を見てみると・・・・?

 

 

「ソ」ではなく、「ハ」となってるのがお分かりでしょうか?

 

 

「え?藤の字だからいいでしょ、同じなんだから!」

 

ではダメなのです。

私たちはお客様の名前を「正確に」登記しなければいけません。

印鑑証明書に、住民票に、「ハ」の字で書いてあれば、それがお客様のお名前なのです。

「名前」には、本人ですら知らないご先祖様からの特別な思いが込められてることも

あるのです。ですので、新人さんたちにはお客様のお名前の「漢字」は、よく注意して

視た上で登記申請するように教えています。もしその「漢字」がPCに登録されていない

のならば、PCの機能を使って新たに作成しなければいけません。

 

 

 

「うん。よく気付いたね。実はその字はね。よくある字だからPCのここに登録してあるんだよ」

 

 

 

 

 

「・・・・・」

新人さんは納得いかない様子。

 

 

申し訳なさそうに指さす新人さんの指先を見てみると・・・・?

 

 

 

 

 

 

跳ねてない・・・・。

 

いや私・・・実は最近老眼気味で・・・・・(汗

この画像は非常に拡大してありますが、住民票の文字は

 

こんな大きさなので・・・・。

 

 

 

 

 

・・・い、いや!申し訳ございません。言い訳をしました。

新人さんの言う通りです。私たちはプロなので、

こういうところも気付かなければいけなかったのです。

「跳ねていない」ハの字の藤の字を作成して、その通りに申請をしなければいけないのです。

 

 

ついついいつものパターンで、「ハ」の字しか見ていなかった私の目線。

一方、お客様の文字に忠実に、ということで虫眼鏡を使って気付いた新人さんの目線

 

まだまだ自分が力不足であることと同時に、

まだまだ未熟な私はじっくりしゃがんだ目線で登記と向き合っていかないといけないな、

と再認識させられた一件でした。

 

 

 

 

猛暑も過ぎ、セミさんの鳴き声もちょうちょの姿もなくなりましたが、

今は息子と秋の虫たちの鳴き声を楽しみながら日々通園しています。

 

 

コロナ禍ですが、皆さんもお身体を大切に。

 

 

 

 

 

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